大阪市咲くやこの花館「虫を食べる植物展」レポート2022

食虫植物コラム

大阪府大阪市の鶴見緑地にある咲くやこの花館で今年も虫を食べる植物展が開催されました。毎年開催期間も長く、今年は7月9日(土)から9月25日(日)まで。その間に、トークショー、ワークショップ、植物の販売会などさまざまなイベントがかわるがわる行われます。

8月末に行ってきましたので、そのレポートをします。

咲くやこの花館の外観と食虫植物展の看板

咲くやこの花館の外観

2020年の『食虫植物のわな』企画展で横山拓彦さんとともにトークイベントに出演した以来、2年ぶりです。大阪駅から京橋で鶴見緑地線に乗り換えて4駅と非常にアクセスが良い場所にあります。鶴見緑地駅から花博記念公園内を歩いて10分もかからずに到着します。

鶴見緑地駅

公園は市の方の憩いの場所になっていて、行った際にはいつも、公園でゆっくりと過ごされている家族連れやグループで賑わっています。

虫を食べる植物展の看板

温室の入り口には虫を食べる植物展の大きな看板、顔ハメパネルがありました。

スクリーンの説明と顔ハメパネル
特徴的な虫を食べる植物展の顔ハメパネル

食虫植物展の様子

2階から見た食虫植物展の様子
館長が老師に扮してRPG風の食虫植物展の案内

展示はホールで行われています。2016年、2020年に行き、今回で3回目の訪問になりますが、3回とも明らかにレイアウトが全く変わっています。それがすごいと思いました。スペースは変わっていないはずなのに、同じ館内と思えないほど一変した印象を受けます。

今回のテーマは「大解剖」。テーマに合わせて展示の趣向とレイアウトを変えられているのでしょう。

たくさんの食虫植物、特にウツボカズラ(ネペンテス)が数と種類多く展示されていました。

ウツボカズラの展示テーブル
高低差のついた立体的な展示。敷く布も美術品を載せるもののよう
展示のウツボカズラ(ネペンテス)は見事
サンヨー
アンプラリア

コーナーごとに解説があり、捕虫袋の解説や花の解説がありました。

食虫植物体験コーナー

袋の中を覗いたり、消化液の匂いを嗅ぐコーナーがありました。「勇気がある人だけ嗅いでみてね」と、子供の冒険心、好奇心を煽るキャッチコピーも。

消化液のコーナーにあるネペンテス•ベントリコーサ
中を覗くと消化液が見える
捕虫袋の中には捕まった小さな蟻がウロウロ

食虫植物の代表的な種類を虫眼鏡で拡大して、解説とともに、捕虫の仕組みを理解できるコーナーがありました。

見事な展示の数々

それにしても素晴らしい展示の数々。しっかりと特徴の出たトランカータ、ヴィーチ、メリリアナの大きな捕虫袋をつけたウツボカズラの鉢など、非常に見応えがありました。食虫植物のテラリウムが並ぶコーナーもありました。

N. hookeriana
ヴィーチ
巨大な捕虫袋をつけたトランカータ
立派なメリリアナ
 N. ‘Coccinea’
アンプラリアとフーケリアナの交配種
ランとネペンテスの自生地風アーチのベンチ
ハエトリソウのテラリウム。テラリウムは他にも

食虫植物ライブ解説

行ったのが日曜日で、土日限定の食虫植物の捕虫の様子がわかるライブ解説も開催されていました。参加費500円、20名定員で、ホールのステージに並べられた椅子に座り、マイクロカメラで映した捕虫している様子の映像をモニターで見ながら解説を聞けます。

テラリウムの展示と食虫植物ライブ解説がモニターに映されている様子

2階の食虫植物についての学習コーナー

フラワーホールの2階には、写真と文章による食虫植物の自生地やムジナモについて、長谷部光泰先生の解説の掲示がありました。

成東東金食虫植物群落についての展示

食虫植物の立体パズル

オンライン食虫植物展で館長がイチオシしていた立体パズルが販売されていましたので、購入しました。パズルはウツボカズラとハエトリソウの2種類で、税込1540円

咲くやこの花館オンラインショップでも購入することが可能です。

常設展示の食虫植物

食虫植物展以外の時期にも常設展示植栽で食虫植物を見ることができます。熱帯雨林