世界には、植物であるにもかかわらず、虫を食べてしまう植物が存在します。
そんな植物を、食虫植物といいます。
植物なのに、なぜ虫を食べてしまうのでしょうか。
植物なのに虫を食べちゃうんだ!変なの!
変ではない。
われわれ食虫植物は、ほかの植物がマネできない異能の持ち主なのだ。
なんか怖いな。なんで、わざわざ虫を食べるの?
食虫植物は、突然変異により偶然生まれたものが、自然選択により進化をとげ、
虫を捕まえて食べるという、ふしぎな能力を得ました。
進化の道のりの中で、食虫植物は、一体いつ誕生したのでしょうか。
およそ5600万年前から3390万年前の始新世の頃ではないかといわれています。
始新世の頃とされる食虫植物の化石に、虫を食べる能力があることが確認されています。
では、食虫植物はどのように虫を食べるのでしょうか?
食虫植物の捕虫のしかた
食虫植物の捕虫のしかたは、
・形やにおいで虫をおびき寄せ
・葉の一部が変化したわなで捕まえる
というパターンです。
虫を捕まえた後は、
・わなによって消化する
・わなから栄養を吸収する
このような方法でもって、食虫植物は虫を捕まえ、吸収し、栄養にしています。
ところが、虫を食べることだけで栄養を得ているわけではなく、
ほかの多くの植物と同じく、光合成によって葉で栄養をつくり、花をさかせ、種でふえます。
食虫植物は虫を食べることで、栄養をおぎなっているのです。
食虫植物にとって虫は栄養補給。
おやつみたいなものだね。
そして、虫を食べ、栄養をおぎなうという、このすばらしい能力によって、
ほかの植物が生きられない栄養の貧しい土地を生きのびてきました。
きびしい環境を生きる、サバイバル能力をもつ植物なのです。
食虫植物の捕虫方法5種類
食虫植物の捕虫のしかたは、1.形やにおいで虫をおびき寄せ 2.葉の一部が変化したわなで捕まえ
3.わなによって消化し 4.わなから栄養を吸収する ですが、
種によって、さまざまなわなと仕掛けをもっています。
これらのわなは大きくわけて、以下の5種類あります。