はさみこみ式のわなをもつ食虫植物を解説

食虫植物は、虫を捕まえるためのさまざまな仕掛けをもっています。
その仕掛け=わなは、葉の一部が変化したものです。
形や虫を捕まえる方法が、食虫植物の種類によって異なり、びっくりするほど巧みです。

食虫植物のわなは大きく分けて、5種類

・はさみこみ式
落とし穴式
粘りつけ式
吸い込み式
もんどり式

ここでは、はさみこみ式のわなについて解説していきます。

はさみこみ式のわなをもつ食虫植物の種類

はさみこみ式のわなをもつ食虫植物は、
ハエトリグサ(ハエトリソウ)

・ムジナモ

この2種類だけです。
2種類とも葉の先の形がよく似ていて、口をぽっかり開けたような形をしています。

ハエトリ先生
ハエトリ先生

まるで牙が生えた口に見える。この部分で虫を捕まえるのだ

開いた口のような部分が、「はさみこみ式」のわなに当たります。
開いた口かアサリの貝がらに似た形の葉が真ん中から折りたたまれ、
閉じるように動き、虫をはさみこんで捕まえる。
これが「はさみこみ式」です。


なぜ、そのように動くのか。

私の秘密を教えよう!

はさみこみ式わなの仕掛け(ハエトリグサ)

はさみこむ動きの秘密は、葉の表面(内側)に生えたトゲにあります。
トゲは葉の片方に3本ずつ、全部で6本生え、

このトゲを「感覚毛」(かんかくもう)と呼び、センサーの役割を果たしています。

フェロモンでおびき寄せられた虫が葉の上を歩き回り、
一定の間隔で2回以上この感覚毛に触れてしまうと、
素早い速さで葉が閉じ合わさり、虫をはさみこんで、葉の内側に閉じ込めます。
しかも、この速さは、人間がまばたきをするくらいの素早い動きです。

そのスピードはだいたい0.1秒です。


はさみこみ式のわなをもつ食虫植物は、虫を捕えると、
内側にそなわっている消化腺から消化液をだし、消化をはじめます。

葉の内側で虫をゆっくりと溶かすのと同時に、葉の両片をぴったりと閉じ合わせ、
両手のひらを押しつけ合うように、虫を押しつぶします。
この力は強く、虫を捕まえた後に、以前ピンセットで閉じ合わさった葉を開こうとしたところ、
なかなか開くことができず、葉がやぶれそうになりました。
虫の力であれば、脱出することは難しいでしょう。

閉じ合わさった葉の内側で虫を消化し、同じ腺から吸収し、自身の栄養にします。
消化するのにかかる時間は数日から一週間ほどです。
消化、吸収し終えると、再び葉を開きます。
再び開いた葉の表面には、消化しきれない虫の外側の殻が少し残っていることがありますが、
雨で、いつの間にかきれいに流されます。
また、捕まえた虫が葉に対して大きく、消化不良を起こし、わなの部分が黒く枯れ込んでしまうこともあります。

食虫植物の中でも、目ではっきりと動く姿を見られるのは、
はさみこみ式の食虫植物だけです。
その動きは、口で虫をパクッと食べている鳥のヒナにも似て、
ユーモラスで可愛らしくもあります。

ところが、はさみこむ動きは、植物にとってとても大きなエネルギーを使う動きで、
とても負担があります。
面白く見える動きでも、植物にとってはすごくハードな動作なのです。

ハエトリグサのくわしい説明についての関連記事はこちらです。
魅惑のハニートラップ ハエトリグサ

はさみこみ式わなの仕掛け(ムジナモ)

ムジナモのはさみこむ動きも、ハエトリグサと同じです。

1.葉の内側に生えた触れた虫に反応
2.葉が閉じ合わさり、虫を捕まえる
3.葉の内側から消化液を出し、虫を消化する
4.溶かした虫を葉の内側で吸収し、栄養にする

ムジナモもこのように虫を捕まえます。
ハエトリグサと異なる部分は、閉じるスピード。

ハエトリグサよりも早く、0.02秒で葉を閉じます。
また、感覚毛もハエトリグサよりも多く、感覚毛に1回触れただけで葉を閉じます。

水の中で葉を閉じるってすごいですね!

はさみこみ式のわなをもつ食虫植物は、以上のような仕掛けでもって、虫を捕まえます。

その他のわなのページもぜひチェックしてみてくださいね。


落とし穴式
粘りつけ式
吸い込み式
もんどり式

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です