食虫植物のわなの中でも捕虫能力の高い「粘りつけ式」
どのような方法で葉が虫を捕まえ、食べてしまうのか。
ここでは、粘りつけ式について解説していきます。
粘りつけ式のわなをもつ食虫植物の種類
粘りつけ式のわなをもつ食虫植物の中で有名なのは、モウセンゴケです。
モウセンゴケの他にもいろいろな種類がこの方法で虫を捕まえます。
・ムシトリスミレ
・ビブリス
・ドロソフィルム
・ロリドゥラ
これらの食虫植物が粘りつけ式のわなをそなえています。
それでは、どのように粘りつけるのか、モウセンゴケを例にとって見てみましょう。
粘りつけ式わなの仕掛け(モウセンゴケ)
粘りつけ式のわなとは、葉の表面に生えたたくさんの毛からネバネバの粘液を出し、
その粘液で葉の上に止まった虫をからめとり、捕まえてしまう方法です。
この粘液は糸を引くほどネバつき、虫の足や体、羽にくっつきます。
モウセンゴケの仲間には、捕まえた虫が逃げようともがく刺激で、
毛が動き出して虫を包み込み、葉が虫の体を押さえ込むように巻きつき
虫を逃さないようにします。
モウセンゴケの葉が虫に巻きつくスピードは、ハエトリグサほど早くありませんが
数時間から半日かけてゆっくりと巻きつき、虫を押さえ込みます。
私が、モウセンゴケを目の前に置き、虫を捕まえて葉が巻きつく様子を観察していたところ、
徐々に時間をかけてゆっくり動く様を見ることができました。
捕まえた後は、腺毛から出る消化液で虫の体をゆっくり溶かして
消化し、吸収して自身の栄養にします。
消化し終えた後は、巻きついた葉と毛はゆっくりと元に戻ります。
元に戻った葉には、消化しきれずに残った虫の外側のから、体の一部、
シミのような黒い点を見ることができます。
粘りつけ方式は、他の捕虫方法と同じく、ひたすら獲物がくる待つ方式です。
しかし、他の捕虫方法よりも、虫を捕まえる部分が広範囲で、
羽が引っかかりやすく、捕虫能力の高い方法といえます。
粘りつけ式のわなをもつ食虫植物は、このような方法で、虫を捕まえます。
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